離職理由とは?若手の先生が“想定外”に辞める本音と定着のヒント
- ほいくサポ

- 8月28日
- 読了時間: 3分
はじめに
保育の現場でよく耳にする言葉の一つが「離職理由」です。
人間関係や給与面といった一般的なイメージを持たれる方も多いかもしれません。
しかし、実際に若手の先生と面談を重ねる中で見えてきたのは、必ずしも想定通りの理由ばかりではないという現実でした。
この記事では、私が管理職として経験した“想定外の離職理由”を出発点に、どのように向き合い、どうすれば定着率につなげられるのかを考えていきます。

離職理由は職場環境だけではない
「どうして辞めたいの?」——。
若手の先生に面談でそう尋ねたとき、返ってきた答えに驚かされたことがあります。
私が想定していたのは「人間関係がつらい」「残業が多い」といった典型的な離職理由でした。
しかし、実際に聞いてみると——
「最初から公立を受けるつもりでした」
「一度は他業界を経験してみたくて」
といった、“想定外”の離職理由が少なくなかったのです。
面談で離職理由を本音で聞き出す工夫
若手の先生の本音は、ただ「どうしたい?」と聞いただけでは出てこないことが多いです。
私は「もしあなたが園長だったら、何を一番に変えたい?」と問いかけるようにしました。
すると、思ってもみなかった率直な意見や悩みが返ってくるのです。
また、雑談のような日常会話の中で「最近どう?」と気軽に聞くことも、本音を引き出す大切な場になります。
離職理由に向き合うときに大切なこと
制度の改善や処遇の向上も重要ですが、それ以上に大切なのは「気持ちに寄り添う姿勢」です。
「辞めたい」と打ち明けられたとき、まずは「そう思うようになった理由を教えて」と受け止めること。
たとえその先生が最終的に辞めることになっても、誠実に向き合う姿勢は他の職員に伝わり、「信頼できる園だ」と感じてもらえるのです。
離職理由から学べる定着のヒント
・離職理由は予想外のケースも多いと理解する
・面談や日常会話で本音を引き出す工夫をする
・引き止めではなく、まず受け止める姿勢を大切にする
最後に
若手の先生の離職理由は、管理職が想定しているものとは違う場合が少なくありません。
「人間関係がつらい」「残業が多い」だけでなく、「公立を受けたかった」「他業界を経験したい」といった、人生の選択に関わる本音が隠れていることもあります。
だからこそ、辞めること自体を防ごうとするのではなく、まずは「どうしてそう思うのか」を丁寧に聞き出すことが大切です。
本音を受け止める姿勢が信頼につながり、その信頼が「ここで働き続けたい」という気持ちを育てます。
離職理由は単なる“問題”ではなく、職場をより良くするためのヒント。
管理職にできることは、制度の整備と同じくらい、一人ひとりとの対話を大切にすることだと、私は実体験を通じて強く感じています。

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