AIで保育士の仕事はなくなる?保育の未来と人にしかできないこと
- ほいくサポ
- 2024年7月31日
- 読了時間: 4分
更新日:7 日前
「AIの進化で、保育士の仕事ってなくなるんじゃないか…」そんな不安を感じたことはありませんか?
でも実は、保育の世界こそ“人にしかできないこと”がたくさんあります。このブログでは、AIによって保育がどう変わるのか、そしてAI時代に求められる“保育士の価値”について一緒に考えていきます。

AIで変わる保育の現場:どんな仕事がAIに任せられる?
AI技術が保育現場に導入されることで、日々の業務に変化が訪れつつあります。
たとえば、子どもの発言や行動を記録・分析するAIアプリは、発達の傾向を可視化し、記録業務の時間を短縮してくれます。また、保護者への連絡帳や日誌の作成を自動化するツールも登場し、保育士の事務負担は少しずつ軽減されています。
さらに最近では、子ども一人ひとりの性格や遊びの傾向に応じた“提案型AI”が登場し、保育の準備や声かけのヒントをくれるものまであります。
ただし、AIが代替できるのは“記録・分析・提案”の部分だけです。子どもの気持ちを汲み取る、ケンカを仲裁する、泣き声の裏にある不安を感じ取る——こうした「人にしかできない保育」は、これからも変わらず保育士の役割です。
保育士に求められる新しいスキルとは?
AIと共に働く時代、保育士には今まで以上に“人にしかできない力”+“AIを使いこなす力”の両方が求められます。
たとえば、日誌作成や記録入力にAIを使うには、アプリの操作や基本的なITリテラシーが必要になります。また、子どもに合った遊びや声かけのヒントを得るには、AIが出したデータを読み解く“判断力”も欠かせません。
つまり、保育士は「AIに使われる側」ではなく、AIを味方につけて保育の質を上げる立場へと進化していくのです。
AIで実現する「一人ひとりに合った保育」
AIの強みのひとつは、データをもとに個別最適化された対応ができることです。
子どもの活動ログや言葉の記録から、「この子はじっくりタイプ」「切り替えが苦手」などの傾向を掴み、保育士はその子に合ったかかわり方を考えやすくなります。
たとえば、「声をかけるタイミング」や「好みのおもちゃ」「よく使う言葉」などをAIが整理してくれれば、経験が浅い保育士でも、一人ひとりに合った対応がスムーズにできるようになります。
これは、保育の質を大きく底上げする可能性を秘めています。
AI時代の保護者との連携:どう変わる?
保護者とのやりとりも、AIの導入で大きく変わりつつあります。
これまでは「お迎え時の一言」や「連絡帳」で行っていた報告が、AIを活用したアプリを通じて、リアルタイムでの共有が可能になってきています。
たとえば、写真や活動内容、睡眠時間などのデータが自動的に保護者に届くことで、「保育園での様子が見える化」され、保育士と保護者の信頼関係が強化されていきます。
ただし、どんなにAIが発達しても「言葉の選び方」や「タイミング」は人間の判断が不可欠です。だからこそ、AI×人の連携こそが、これからの保護者対応の鍵となります。
未来の保育園ってどんな場所?AIがつくる学びの空間
未来の保育園は、AI技術を活用しながらも、子どもたちの“好奇心”や“主体性”を引き出す空間として進化していきます。
インタラクティブな知育ゲーム、対話型のロボット、五感を刺激する教材などが登場し、子どもたちが自然に遊びながら学べる環境が整いつつあります。
AIが室温や照明を最適化したり、活動の記録を自動化したりと、保育士が「人との関わり」に集中できる環境設計も進んでいます。
テクノロジーはあくまで“裏方”として、子どもたちの世界を支えてくれる存在になっていくのです。
保育士の仕事はなくならない——“人にしかできないこと”
AIがどんなに進化しても、子どもの心に寄り添い、感情の機微を感じ取るのは人間にしかできません。
笑ったときの目の輝き、困っているときの小さな仕草、誰かの気持ちを思いやる力や、安心感を与える声かけ——こうした“人と人”の関わりが、保育の本質そのものです。
AIは保育士の味方。だからこそ、「私たちにしかできないこと」に誇りを持って、これからの保育を創っていきましょう。
おわりに
この記事が、AIと保育の未来についての理解を深めるきっかけになれば嬉しいです。
技術が進歩しても、子どもに寄り添い、成長を支える仕事の本質は変わりません。保育士という仕事の価値が、これからさらに広がっていく未来を信じて——一緒に、よりよい保育のカタチを考えていきましょう。
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